麹甘酒

〜知っておきたい麹甘酒の効果と飲み方、活用方法について〜

 麹甘酒は醗酵が注目されると同時に大人気となりました。その理由は、砂糖を加えていないのに甘くて美味しい、そして何より栄養価が高く、体にも美容にも良いというところからです。医療用の点滴と同じような成分であることから「飲む点滴」や「飲む美容液」とも言われています。

 麹甘酒には、麹由来の栄養素と酵素分解による醗酵由来の栄養素が加わり約350種類もの成分が含まれています。酵素はなんと100種類以上、アミノ酸においては20種類全てが、そしてビタミン群、特にビタミンB群(B1,B2,B6)が多く含まれ、更には、美白効果が期待されるコウジ酸なども含まれています。その豊富な成分が含まれている麹甘酒を摂取することで、疲労回復、腸内環境改善、美肌効果などにつながると言われています。

では、いつ、どれくらい摂取するのが良いのでしょうか?

 飲むタイミングとしては、これから体を動かす朝や動かしている日中、そして食後や飲酒前がお勧めです。また、眠くなりそうな会議の前や寝てはいけない試験勉強中など、脳をシャキッとさせたい、そんな時にも是非飲んでいただきたいです。麹甘酒の主な成分はブドウ糖です。そのブドウ糖をエネルギー源とているのが脳です。しかしブドウ糖だけではエネルギーに変換できないため、あるものが必要になってきます。それは、ビタミンB1。ビタミンB1と一緒に摂取することでブドウ糖がエネルギーに変わります。麹甘酒の中にはビタミンB1がしっかりと含まれているため、素早くエネルギーに変換してくれます。また、江戸時代から飲用されている麹甘酒は、アルコールを分解するとも言われており、武士が酒の席に上がる前には必ず飲んでいたそうです。武士の作法だったと言われています。

 1日の摂取量の目安としては、100ml200ml1/2カップ~1カップ)程度、1回に約50ml(おちょこ1杯)程度です。一度に大量に飲むのではなく、1日の摂取量を守りながら、毎日続けることがベストです。麹甘酒はノンアルコールですの年齢を問わず幅広い方に飲用していただけます

 因みに、甘酒の「酒」はアルコールという意味ではなく、江戸時代、酒蔵の蔵人が、夏場仕事が無い時に、麹甘酒をつくり売り歩いていたことから、「酒」は酒蔵の人を意味し、「甘酒」は、酒蔵の蔵人がつくる甘い飲み物という意味なのです。当時も今のように大ヒットしたようです。現代のように空調設備が整っていなかった江戸時代の方々にとって、冬の寒さ以上に夏の暑さは体に堪え、体調を崩したり亡くなられる方も多かったそうです。夏場に売られる栄養満点の甘酒を飲むことで、そういう方々が激減したそうです。冬の印象が強い甘酒ですが、夏に飲まれていたですね。ということで、俳句で「甘酒」は夏の季語になります。ご参考まで。

 甘くて栄養満点の甘酒は、普段の食生活に不足している栄養素を補ったり、眠気を覚ましたり、悪酔いを防いだり?また、甘みを活かし、お砂糖代わりとしてお料理にも使っていただけますので、用途に応じてベストなタイミングで是非取り入れてみてください。但し、夜寝る前に摂取するのはやめましょう。寝る前に脳をシャキッとさせる必要はありませんので、どうぞごゆっくりお休みください。

(注:持病をお持ちの方は医師にご相談ください。)